全国マグロ在庫/キハダ、メバチが逆転

2020年11月9日

短くなった漁期を取り戻す好漁が期待される

 水産庁が10月30日に公表した冷蔵水産物流通調査によると、8月末の全国マグロ在庫で、キハダとメバチが逆転していたことが分かった。新型コロナウイルスの影響による需要増でキハダ在庫が減少する一方、メバチは海外船の搬入増や日本船の前倒し入庫などで増加。ただし、現在在庫となっているメバチは年末に向けた成約済みが多く、キハダの在庫減と相まって、年明けには赤身不足も懸念されている。

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 海まきキハダの好漁などにより、2019年1月にキハダ在庫は1万7000トン超まで膨らんだ。その結果、冷蔵倉庫が満庫状態になり、運搬船の水揚げ待ちが長期化する事態を招いた。対策として量販店向けに切り落としやネギトロ加工品を積極販売したところ、コロナ禍による内食需要の高まりから、売り上げが好調に推移[....]