全さんま、ロシアへの洋上売魚事業断念

2020年4月20日

 全さんま(八木田和浩組合長)は、北部太平洋公海でサンマ棒受網漁船により2015年度から実施してきたロシア加工母船への洋上売魚事業を、20年は事実上断念したことが15日までに分かった。ロシア側と操業条件に関する協議が凍結されたまま出漁予定時期が1か月後に迫り、必要な準備が間に合わない段階にきたため。

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 洋上売魚事業は、ロシアが16年に禁止措置を取った北洋サケ・マス流し網漁業の代替漁業として、もうかる漁業創設支援事業を活用して16年度に着手した。3か年事業で開始し、採算性を確保できた実証事業最終年度の18年度の結果を受けて、19年度からは独自事業として実施。しかし、その初年度は魚群の東偏から思うような成績が挙げられなかった。[....]