2018年12月10日
仙台市場に7日早朝、330キロのジャンボ本マグロが入荷した。卸関係者によると、同市場では過去最高の重量。体長も厚みもケタ違いの巨躯(く)を目にしようと売場には大勢の買参人らが集まり、一様に驚きの声を上げていた。
岩手県山田町の長根水産が同町内湾に設置する定置網で前日朝に漁獲した。マグロの入網はめったにないが、「一緒に入っていた大型のイカを追ってきたのでは」とみている。あまりの大きさのため既存の出荷箱に入らず、生産者が「自らトラックを走らせて持ち込んだ」という。その人物が同社の後継者・長根叶(かのう)さん。ジャンボマグロの出荷先といえば東京のイメージだが、4年前まで“修行”のために勤務していたことが縁で仙都魚類に販売を依頼した。
取引価格はキロ5000円。セリ落としたのは寿司チェーン「うまい鮨勘」を展開する仙台市の(株)アミノで、上野敏史社長は「鮮度も脂乗りも抜群。あまりに新鮮なので、少し熟成させてから店で出したい」と評していた。仙都魚類は「あまりにも大きくて購入を辞退する買参人が多かった中で、まずまずの値が付き、ひと安心している。不漁など厳しいニュースが多い中で久々に明るい話題だ。ヤマ場の年末商戦にも弾みがついた」と喜んだ。[....]