仙台卸売市場に保育所オープン、従業員が働きやすく

2018年4月5日

市場関係者も含め40人が出席した開園式であいさつする石黒理事長(左)

 仙台市中央卸売市場に2日、事業所内保育所「あしぐろ保育園」がオープンした。中央市場としては横浜、広島に次いで全国3例目。場内の卸、仲卸、関連業者で働く従業員の子供を受け入れ、人材の確保・流出防止につなげる。

 運営は社会福祉法人・円周福祉会。石堂美恵子理事長によると、名称には「足を真っ黒にして遊べる子供になってほしい」との願いを込めた。1歳から5歳までで定員19人。周辺住民の子供も4人を上限に預かり、市の待機児童対策に協力する。
 国の「企業主導型保育事業」などを活用し、中央棟1階の空室(延べ床面積約161平方メートル)を改装。木目調の温もりあるデザインと間仕切りを少なく明るく開放的な空間にした。

 開園に合わせ、市も周辺環境を整備。園の前にある植栽地帯に砂場を造ったほか、運動で使う場内の体育館まで安全に行き来できるよう段差部分にスロープを設け、道路に専用レーンを設けたりした。

 保育士は非常勤を含め6人。給食、おやつは「市場ならではの新鮮な食材も活用したい」考え。

 開園式には利用者の親子、市場関係者ら約40人が出席。運営協力会の鈴木文史朗会長(仙都魚類社長)が「長年の願いがかない、本当にうれしい。すくすく育ってほしい」などと祝辞を述べた。[....]