世界の水産物1・5%増え2億トン突破、養殖がけん引

2019年3月29日

 2017年の世界の漁業生産量(漁獲・養殖)は2億558万トンとなり、過去最高を更新した。国連食糧農業機関(FAO)が日本時間27日に発表した。天然水産物の漁獲量はここ数年9000万トン台前後で推移していたが、今期は前年を3%上回る9300万トンとなり、05年に次ぐ高い漁獲量となった。養殖生産量も1億1119万トンと前年を4%上回り、過去最高を更新した。

 FAOが発表した統計によると、海面と内水面など含む天然魚の全漁獲と養殖魚の生産数量の合計は2億トンを超えた。昨年同時期に速報でも2億トン超が示されていたが、データが修正され、16年の現段階の数字は2億トンを下回った形になっている。

 国別でみると、天然魚の漁獲および養殖ともに中国が1位をキープ。天然の漁獲量だけでみると、チリとペルーがアンチョビ(カタクチイワシ類)の漁獲増で国別の生産を伸ばしたほか、ノルウェーも大西洋ニシン増加で漁獲量を増やした。

 魚種別でみると、天然漁獲では前年のアンチョビが前年を23%上回り、前年の2位から1位に返り咲き、スケソウ、カツオは前年並みの漁獲量となった。[....]