不安渦巻く陸奥湾ベビー/原貝急騰で、値頃感消失

2021年6月21日

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陸奥湾ホタテ半成貝の平均入札価格推移

 陸奥湾ホタテ半成貝の入札は、3月末の初回から今月14日に行われた第5回までの平均単価の伸び率が近年最大の54%となる急上昇の展開をたどって終了した。今後、焦点は主力製品の冷凍ベビーホタテの商戦に移るが、昨期拡販の原動力となった「値頃感」が消失する中、先行きには不安感が漂っている。

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 4月から水揚げが始まった今期の半成貝への需要は一貫して強かった。昨期好調な売れ行きを示したベビーの在庫が払底状態でシーズンインしたことや、新物半成貝も減産が見込まれていたことが要因で、入札平均価格は1回目のキロ121円から最終回には186円へと上昇した。入札価格が右肩上がりで推移するのは往年のパターンだが、その上昇率は少なくてもここ10年で[....]