三陸ワカメ8%減産で終了、高値は変わらず

2018年5月8日

 JF全漁連東北事業所がまとめた今期の三陸産ワカメの共販実績によると、宮城と岩手を合わせた三陸産共販数量合計(4月30日現在、原藻換算)は2万3295トンと、前年同期比で8%減らした。「(高齢化による)生産者の減少」(関係者)に加え、断続的に三陸を襲ったシケの影響や栄養塩不足が生産減に追い打ちをかけた形だ。

 2018年産は昨年より1週間以上早い2月1日に宮城・気仙沼、3月13日に岩手でそれぞれ共販が始まった。序盤は順調な生産が続いたがシケの影響や栄養塩不足が発生し後半に生産が鈍化。生産の減少を反映する形で金額も52億7907万円で前年同期比12%減にとどまったまま終了した。

 単価は、昨年まで相場高が続いたことで、今期は一服するとみられたが、初回から前年を超える高値を記録。芯抜き1等が1万8000円前後(10キロ当たり)まで上げるなど高値相場となった。

 後半は、芯抜き1等が1万5000円台のところもあったが、問屋筋の買いも一服感がみられ徐々に落ち着き、「後半は穴あきしたものもあり、品質に見合った価格だった」という。[....]