三陸イサダ漁、3年ぶり1万トン台回復

2022年5月6日

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序盤に好調な水揚げが続いたイサダ漁

 岩手県と宮城県の沿岸で行われる春の風物詩「三陸イサダ(オキアミ)漁」が終わった。後半に失速したものの、記録的な不漁に見舞われた昨年から大きく挽回。総漁獲量を2・4倍の1万831トンに伸ばし、1万トンの大台を3年ぶりに回復した。これに伴って暴騰していた浜値は急落。平均は7割近く下げ、ほぼ平年並みの水準に戻った。加工業者の間では早速、煮干など関連製品の価格を大幅に下方修正する動きが広がっており、多方面から注目を集める今年話題の商材となりそうだ。

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 今年は漁獲枠を各県1万5000トンに設定。岩手は2月21日、宮城は3月1日に解禁した。序盤は漁場海域まで南下した親潮冷水に導かれ、随所に濃い群れが分布。季節柄、シケで出漁を見合わせる日も少なくなかったが、多くの船が「出ればほぼ満載」の好調ぶりをみせた。 [....]