ミクロネシアにカツオ加工場、マルハ系TAFCO合弁

2018年2月20日

クリスチャン大統領(中央)に記念品を贈る伊藤マルハニチロ社長(その左)

 マルハニチログループの大洋エーアンドエフ(=TAFCO、若狹信行社長)がミクロネシア連邦の国家漁業公社と合弁で設立した「TAIYO MICRONESIA CORPORATION(タイヨウ・ミクロネシア・コーポレーション)」(TMC)の現地工場が2月、同国ポンペイ州に竣工した。ミクロネシアの産業育成などを目的にカツオ節や養豚用飼料などを生産する。

 TAFCOはミクロネシアとの海外まき合弁事業として2012年にTMCを設立。大型海まき船5隻を順次現地に移籍し、中西部太平洋で主にカツオの漁獲を行っている。完成した加工場は、日本政府の無償協力で整備されたタカテク港の港湾施設の一角の施設を活用。老朽化した箇所を改装し、、一日1トン程度のカツオ原料を使ってカツオ節(荒節)を生産するほか、残渣(さ)を活用し現地の養豚用飼料を製造する。同国政府の現地産業振興の要望を受け、枕崎水産加工業協同組合とJF枕崎市漁協の全面的な協力の下、現地に技術者を派遣して荒節の作り方などを指導してきた。当面は日本向けに販売し、将来は欧米などへの輸出を視野に入れる。伊藤滋マルハニチロ社長は「海外投資のコンセプトは相手国の経済発展に貢献し互恵関係を長く継続すること。今工場もまず現地での加工生産を軌道に乗せることを第一に、継続的に何ができるのかを考えていきたい」と意義を語っている。[....]