マンボウに防寒能力 

2021年12月7日

計測装置を付けたマンボウ

 長崎大学海洋未来イノベーション機構(征矢野清機構長)といおワールドかごしま水族館(佐々木章館長)はこのほど、マンボウが深海の低水温下で体温低下を抑える防寒能力をもっていることが共同研究によって明らかになったと発表した。

 マンボウは外部の温度環境によって体温が変化する外温性の魚類で、体温を好ましい範囲に保つため、横倒しになって海面で浮遊する「マンボウの昼寝」と呼ばれる行動をとる。

 同機構環東シナ海環境資源研究センターの中村乙水助教は2015年に、三陸沖でマンボウの行動に関する調査を実施。深海の豊富なクラゲ類を食べるため、マンボウが海面と深度200メートルの間を数十分間隔で往復していることが明らかになり、「昼寝」は冷たい深海で餌を食べたあとに体温を回復するための行動だということが示唆された。[....]