マグロブランド化トレサ開示カギ、鰹鮪促進会が講演会

2018年12月5日

国産・天然・冷凍マグロのブランド化を話し合った鰹鮪促進会の講演会

 全国鰹鮪近代化促進協議会(羽根田薫会長)は11月30日、東京・いちご永代ビルで講演会を開き、若手漁師を束ねて漁業のブランド化に取り組むネットメディアプロデューサーらと、天然国産冷凍マグロのブランド化を話し合った結果、トレーサビリティの開示がカギになるなどが指摘された。
 東北の若手漁業者と漁業のイメージを「新3K」(かっこよくて稼げて革新的)に変えようと取り組んでいるヤフー(株)社会貢献事業本部CSR推進室東北共創 海の課題解決メディア「Gyоppy!」の長谷川琢也プロデューサー(フィッシャーマン・ジャパン事務局長)、マグロ漁業の専門知識を学んだスーパーの販売員「まぐろコンシェルジュ」を育成している三崎のマグロ卸・西松の相原宏介専務、促進会の羽根田会長と臼井壯太朗副会長が、会場のマグロ漁業者の意見を交えて議論を行った。
 マグロ漁業者からは「天然と養殖が差別化されていない」「いろいろな取り組みも価格に反映されない」「近海の魚の価格が上昇する一方、冷凍マグロだけ価格が下がっている」などの問題点が挙がった。
 長谷川プロデューサーも「トレーサビリティがしっかりしていて、第三者の専門家からの太鼓判があれば消費者に伝わる」と話し、会場のマグロ漁業者も「スーパーの表示で国産と天然は書く義務がない。われわれのトレーサビリティが見えづらい」と話した。[....]