ブランドは豊洲が継承、築地再開発検討会議が最終案

2018年4月23日

 築地市場跡地の将来を考える、築地再開発検討会議(座長=近藤誠一・元文化庁長官)の第6回会合が19日に都庁で開かれ、最終結論の「築地まちづくりの大きな視点」の骨子案が示された。現在の築地市場が育んだ築地ブランドは豊洲市場が引き継ぎ「新たな豊洲ブランドができていく」と明記。築地跡地で新たな築地ブランドを創造すると明示したことで市場機能が戻る可能性はほぼなくなった。
 10月開場を控えた豊洲市場への配慮は骨子案の冒頭からみえた。豊洲市場と一体となって賑わいを創出する千客万来施設の整備は今も滞っているが、跡地再開発後の街は同事業のコンセプトと「両立や相乗効果を図る」とし、共存共栄を前提にすることを最初にうたった。
 築地まちづくりの目標には「将来の都民にとっての価値を最大にする」「世界一の環境都市東京の実現に寄与する」「東京の魅力を内外に鮮明に発信できる持続可能な拠点とする」?の3つを掲げた。
 そのうえで「立地条件」「時間軸」「ブランド価値の再構築」「持つべき機能と空間のあり方」「ガバナンス体制の構築」の5項目から基本的な考え方をまとめた。[....]