ヒラメ事業者の導入実現、広まる緑色LED光養殖

2021年4月9日

ヒラメ事業者の導入実現、広まる緑色LED光養殖

 大分県内のヒラメ養殖業者が県予算を活用し、2020年度に緑色LED灯具を導入した。緑色LED光を当てたヒラメの成長促進効果は、これまでの試験で確認されていたものの、灯具が高額で普及には至らなかった。だが、県と市が費用の一部を助成したことで導入を果たした。出荷までの飼育期間短縮による経営改善と、生産者の負担軽減が期待される。

 県農林水産研究指導センターは2017年度からの実証試験で、ヒラメの種苗期から緑色LED光を当てて育てると餌を多く食べ、体重が自然光飼育の1・5倍程度に増えることを確認した。水温が下がっても食欲は旺盛で、増肉係数は自然光と同等かそれ以上という。約10か月で800グラム前後の出荷サイズに到達した。

 試験結果から、秋種苗を導入してLED光を使う、約10か月間の養殖モデルをマニュアル化した。この飼育方法ならば、高水温リスクの高い夏前に出荷を終え、池を空けることができる。[....]