ノルウェーのサルマール社、加工拠点イノバノール着工

2019年5月14日

サルマール本社工場の加工作業

 世界最大規模の油田開発プラント型浮沈式養殖施設「Ocean Farm(オーシャンファーム)1」を使ってのアトランティックサーモンの養殖を昨年開始したノルウェー・サルマール社は、フレイヤ島にある本社工場とは別に、北極圏エリアに新たな加工拠点「Innova Nor(イノバノール)」の建設を今月から始めた。2021年6月からの稼働を目指す。

 ノルウェー養殖サーモン新時代の幕開けといえる新たな養殖施設は高さ67メートル、直径110メートル、容積約25万立方メートルの5階建て巨大イケスで、最大で150万尾に上るサーモンの養殖が可能とされる。

 同社は沿岸域でシーライス(ウミジラミ)対策として、いち早く沖合養殖に取り組み、実証試験から商業ベースに乗せることができた。昨年9月には日本に生鮮アトランティックサーモンの初出荷を果たしている。北極圏に建設を開始する新たな加工拠点・イノバノールは、9万平方メートルの敷地に1万6000平方メートルの施設が建つ。1次処理品15万トン、生鮮セミドレスやフィレーなど加工品6万トンを計画している。本社工場に加え新たな加工拠点ができることで、より迅速に鮮度の高い製品の生産が可能となる。[....]