ドローン遠隔検査など船舶検査に先端技術導入、国交省

2019年4月3日

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ウエアラブルカメラの映像を確認する検査官

 国土交通省海事局は3月26日、新たな船舶検査や測度制度の構築に向けた今年度3回目の検討会を同省で開いた。先端技術を活用した遠隔検査の検討・普及に2019年度予算で1100万円を計上。安全かつ正確な検査を短期間で行い、受検者が船舶稼働日を増やすなどの利益を享受できるよう、全国の造船所で技術導入に向けた環境を整備する。

 造船分野への情報通信技術(ICT)導入で、検査や測度の効率化と品質向上を図るため、海事局は18年度から検討を開始。小型無人機(ドローン)を使った遠隔検査や、3次元レーザー測定でトン数を決定する測度の簡素化などを検証中で、昨年10月には実際にドックに入渠(きょ)中の船を用いた公開試験も行った。

 小型で軽量なウエアラブルカメラがとらえた映像を検査官は「鮮明な画像で損傷箇所が十分に判断できた。(テストハンマーで)たたいた音も十分に聞こえる」と評価した。その後の検討も合わせ、19年度から一部の検査で、撮影した動画を活用する遠隔検査・測度を導入することが決まった。ドローンや3次元レーザー測定は引き続き導入に向けた検討を行う。[....]