スルメイカ、22年漁期TAC案絞れず

2021年12月22日

 スルメイカ全系群の資源管理方針に関する検討会が20日、都内で開催された。水産庁はスルメイカ2022年漁期(4月?23年3月)の管理について、漁獲可能量(TAC)を3年間固定する漁獲シナリオを推奨。現場へ与える混乱を抑える目的だが、「変動の大きい資源だからこそ毎年見直すべきだ」と、最大持続生産量(MSY)ベースの基本シナリオ採用の希望もあり、2案併記でパブリックコメントを募集することになった。

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 単年性魚種のスルメイカはその年に生まれた資源がすべてであり、変動が激しく、寿命が複数ある魚種に比べて将来予想が難しい。そこで水産庁は、水産研究・教育機構に対し(1)調整係数βを変動させる一般的な「基本シナリオ」(2)加入した資源を獲り残す「獲り残し割合一定方策」(3)漁獲量を3年間固定し、3年ごとに更新する「漁獲量一定方策」?など、複数の管理方策の検討を依頼した。[....]