スポット/前山琢也豊洲市場長、豊洲を世界ブランドに

2019年6月3日

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「豊洲の知名度を上げたい」と意気込みを語る前山琢也豊洲市場長

 都財務局での6年を経て、4月に2代目豊洲市場場長に就任した。それ以前も中央卸売市場にいた経験があり、2011年前半には広報組織担当課長として新市場への理解を促す市場ツアーを企画。東日本大震災直後の混乱の中、計画停電や放射能汚染問題などの対応に東奔西走した。7月から市場政策調整担当課長として豊洲移転に向けた中央区との協議に約1年半携わり、移転合意を見届けた。その豊洲市場トップの辞令に「この大事な時期に」と驚きが先に立ったという。

 移転し半年、想定通りの部分もあれば、新しい施設だからまだ十分機能していない部分もある。行政は各所との調整が必須なため、民間企業ほど素早く対処することは困難だが、それでも納得や理解を得て、直すべきところは「迅速に対応する」というスタンスを貫く。場内業者のよき相談者として、本庁との橋渡し役を務める現段階ですでに数件の提案が挙がっているという。

 最大の使命として豊洲市場を世界に知ってもらうことを挙げた。20年に東京五輪・パラリンピックが開催され、世界中の人々が集まる晴海ふ頭の選手村からは豊洲市場が真正面に見える。観光客や海外メディアが集中するこの機会に、築地が世界ブランドになったように「豊洲の知名度を上げたい」と意気込む。[....]