サンマ漁獲55万6250トン上限に、NPFC会合閉幕

2019年7月22日

年次会合の結果を報告する水産庁の担当者ら

 東京で開かれた北太平洋漁業委員会(NPFC)の第5回年次会合は18日、北太平洋サンマの漁獲に数量の上限を設定することを決め閉幕した。2020年の漁獲上限は55万6250トンとする。うち、条約水域の北太平洋公海は33万トン。各国・地域への漁獲枠配分の決定までには至らず、来年8月の年次会合に持ち越しとなった。今年4月にNPFC科学委員会が示した複数の提言から、各国の合意を得た数字という。

 閉幕後、日本政府を代表して会見した水産庁の神谷崇資源管理部長は「不満も残るが、まずは合意しないと物事が進まない」とし、今回の決定は「あくまで通過点」との認識を強調した。公海の33万トンは、さまざまな要因を考慮し話し合った結果だという。18年の総公海漁獲量(約35万トン)とほぼ等しい。20年は各国が18年の実績を超えないよう管理することで合意した。漁期中は各国が漁獲量を毎週NPFCへ報告し、常にウェブサイトで公開する措置も採択された。公海枠を引いた22万6250トンが、排他的経済水域(EEZ)に充てられる。[....]