コロナ禍でも再び増加へ、水産高卒者の漁業就業

2021年6月2日

 全国水産高等学校長協会がまとめた2020年度の水産・海洋系高校卒業生の進路は、漁業就業が前年より12人多い243人で、再び増加に転じた。新型コロナウイルス禍にあっても漁業の求人数は減らず、漁船乗組員確保養成プロジェクト(PJ)などを通じて、水産会社と学校が情報交換をしやすい環境にあったことが好要因として挙げられている。ただ、少子化に伴う高校への入学者数の減少は特に水産系高校に顕著で、今後は商船などと卒業生を奪い合うのが必至の情勢だ。

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 就業者数の内訳は本科で、漁船漁業が112人(前年度比18人増)、養殖など漁船漁業以外の漁業関係が96人(16人減)、家業の自営漁業が35人(10人増)となった。専攻科も漁船漁業を主体に計28人(9人増)となっている。[....]