クロマグロTAC水政審が承認、大型も今漁期は9カ月

2018年6月4日

 水産政策審議会資源管理分科会が5月31日に開かれ、7月から漁獲可能量(TAC)制度に移行する沿岸漁業の太平洋クロマグロTAC配分案が承認された。2018年7月に始まる第4管理期間は来年3月までの9か月間に短縮し、小型魚は上乗せ分を除き3138・7トン、大型魚は4687・6トンに設定。第5管理期間からは漁獲の少ない3?4月を期間後半にすることでスムーズな管理が行えるよう、管理期間を4月から翌3月までの1年間に改めることも決めた。
 小型魚管理では、第4管理期間から定置網の共同管理を廃止する。第3管理期間の超過量を第4管理期間から原則として一括で差し引くが、全量を差し引けない場合は、分割差し引きとした。一括差し引きで漁獲枠が0トンとなる都道府県に対しては、「やむを得ない混獲」に向け混獲枠を数トン配分。第3管理期間で定置網の大量漁獲が起きた北海道には混獲枠として8・3トンのみが配分された。
 TAC化で初めて漁獲枠が設定された大型魚の都道府県の配分量については、15?17年の都道府県別平均漁獲実績に基づき配分。配分量が0・1?未満の場合は1・0トンになるよう配分した。
 このほかサンマ、サバ類、ズワイガニの2018年漁期の漁獲可能量(TAC)案も承認。サンマは前年漁期と同量の26万4000トン、サバ類は6万7000トン増の81万2000トンに設定。 [....]