クロアチアに加工拠点、ジェイトレーディング

2017年11月30日

 クロアチアで蓄養クロマグロの生産を行うカリツナ社を運営するジェイトレーディング(神戸治郎社長)は、現地の大手水産会社と業務提携を行い、今月1日に欧州向けの水産加工を行う加工場などを整備し、事業をスタートさせた。今後高級レストランなどに技術を生かした高品質な加工品が提供できるほか、欧州市場向けに日本産水産物を販売の実働部隊として期待されている。

 ジェイトレーディングは2015年、クロアチアの蓄養マグロ事業を行うカリツナ社を買収。欧州の中心に近い立地にあることから、今後水産加工拠点としての活用も視野に、高まる欧州市場の需要に対応するための準備を進めてきた。2月には現地大手水産会社のマリコマース社から業務提携の打診があり、共通の理念をもつ会社として受諾した。加工場にはマイナス60度Cの超低温保管コンテナを3台設置済みで、順次、最新鋭の加工設備を導入していく。そこではマグロの加工だけではなく、将来的には寿司種スライスなどの最終製品加工もできるように設備する予定。

 来年8月をめどに敷地を3倍に拡張することが決まっており、約300トンの超低温倉庫の設置と、EU・HACCP対応型の生食加工が可能な施設2000トンを増床する計画もある。[....]