カツオ一本釣り農業遺産に、宮崎の4漁協が大臣に要望

2017年12月19日

齋藤大臣(前列右から3人目)に要望書を提出する濵上組合長(その左)

 宮崎県のJF日南市漁協、JF南郷漁協、JF栄松漁協、JF外浦漁協は14日、齋藤健農林水産大臣に「近海カツオ一本釣り漁業」を核とした産業・文化の日本農業遺産認定に向け要望書を提出した。日南市漁協の濵上貢組合長は「地元に根付くカツオ一本釣り漁業を末代まで継続させようと、市を挙げて認定に向けた運動を行っている。ご理解とご協力をいただきたい」と趣旨を説明した。

 齋藤大臣は「カツオ一本釣り漁業は伝統ある日本の漁法であり、日本農業遺産に認められることは重要。来年早々から受け付けが始まるので、相談していただきたい」と述べた。

 日南市は生鮮カツオの水揚高(属人)が1994年から20年以上連続日本一、カツオマグロ漁業が地域経済の柱となっているが、近年はコスト高や魚価低迷、後継者不足など課題を抱えている。9月、農林水産業各団体や商工団体、教育機関などオール日南体制で「日南市かつお一本釣り漁業遺産認定推進協議会」を設立。多面性を評価し、経済的価値や持続可能性を高めようと取り組んでいる。

 日本農業遺産は重要かつ伝統的な農林水産業を営む地域を農林水産大臣が認定する制度。[....]