オリジン・グリーンの国から?/元気維持でアジア伸長 

2019年2月5日

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出荷を待つ活ロブスター

 アイルランド北西部のドネゴルは海岸線が入り組んでいることから多種多様な魚介類が獲れ、キリベグス漁港という国内最大の浮魚類水揚げ港もある。また淡水と海水が交わる入り江が多くあることから、カキやムール貝の育成に適している。ブラウンクラブを主体に活甲殻類を扱うハニガン・ライブ・アイリッシュ・シェルフィッシュ社を訪ねた。近年、中国への活甲殻類の需要が急伸しており、水槽に入った活のロブスターやブラウンクラブが出荷を待っていた。

 中国以外では韓国やベトナム、台湾などに向けられ、アジアは同社にとって重要な市場となっている。特にブラウンクラブは週に約10トンをダブリン経由でアジアに出荷している。年間の取り扱いはブラウンクラブで1700トン、ロブスターは40トン。

 ブラウンクラブは甲羅の幅135ミリ以上が漁獲可能サイズ。ジミー・ホワイト販売部長は「当社の強みは生きたカニを元気なまま出荷先の市場に送り出せること。今は中国市場が伸長し、通年キロ9・5?11・5ユーロ(約1187?1437円)と安定的な価格帯で取引されているが、旧正月になると価格は跳ね上がる。当初2、3社の取引先がいまや10?15社に増え、アジア市場は全体の8割。でもバランスよくニーズに合った市場に出していきたい」と話す。[....]