オホーツクホタテ、29年は3%増18万9000トン

2017年4月3日

 オホーツク産ホタテの平成29年度の水揚げ計画(漁場造成含む)が固まった。北部の稚内管内が前年実績比5%減の9万トン、南部の北見管内が11%増の9万9745トン、合計で3%増の18万9745トンとなった。前年を上回るものの3年連続で低水準にとどまる。
 3月30日に両管内の漁協関係者が参加して開かれた、オホーツク取扱会議で公表された。計画を漁協別にみると、枝幸が大幅な減産見込みのほか、大所の猿払村やサロマ地区(常呂、佐呂間、湧別)なども減産計画。一方、宗谷、紋別、頓別、雄武、沙留、網走などは増産計画だが、28年実績が極端な低位だったことによる反動増の側面が大きい。低気圧被害前比べいずれの漁協も3?5割減だ。
 オホーツク沿岸のホタテ水揚げは26年に過去最多の32万トン台を記録したが、同年12月に大型低気圧が襲来し、水揚げ水準が大きく低下。影響は29年度まで及び厳しい生産を強いられる。漁協関係者からは、低気圧被害から回復する来期以降の水揚げ増加を期待する声が聞かれている。
 沿岸では一部地区ですでに漁場造成に伴う残存貝の水揚げが始まった。枝幸では一日平均50〓が水揚げされ、柱の歩留まりは9%台、製品アソートは前年並みの3S、4Sが中心。各地では漁場造成のあと6月ごろまでに順次本操業に移行、シーズン本番へ向かう。
 米国の大西洋ホタテ漁が3月から新シーズンに入ったが、今期生産量(むき身ベース)は前年より3000トン多い2万1000トンと増産が見込まれ、新物浜相場には先安感が出ているという。[....]