イクラがキロ3万円超え、姿消した店舗も

2017年12月8日

1パック20グラム、645円のイクラ

 イクラの小売価格がとうとうキロ3万円を超えた。東京都内の高級住宅街を擁する私鉄沿線で、食品を中心に展開する中堅スーパーの北海道産塩イクラの小売価格が12月上旬、1パック20グラム当たり598円で販売されている。消費税込みだと645円で、キロ当たりに換算すると3万2250円だ。

 同店では、同じく北海道産の醤油イクラも24グラム入りで同じ価格で販売しており、こちらはキロ値に換算して2万6875円。塩より安い分、内容量を増やして販売している。

 北海道の秋サケ漁が38年ぶりの大不漁に見舞われたことで、産地加工業者は仕事買いを優先。異常といわれた昨年の魚価をさらに上回る暴騰ぶりに、イクラの生産コストは未知数に急上昇。製造価格はまだ生産量が少なかった“昔の価格”に逆戻りし、現状の卸売価格は塩イクラで1万1000?1万2000円、醤油イクラで9000円台半ばを中心に取引されている。やはり近年では異例の高値となった昨年の7?8割高だ。[....]