イカ不足に救世主、船凍アカイカ供給好調4500トンか

2018年7月24日

 太平洋沖で行われている中型イカ釣り船による船凍アカイカ生産が好調だ。すでに八戸で製品の水揚げが始まっているが、総供給量は昨年より約1000トン多い4500トン前後に達する見込みにある。スルメイカの供給が低調な中、加工原料としての注目度も増している。
 船凍アカイカ生産は北太平洋沖で行う夏期操業と、三陸沖で行う冬期操業に大別される。今年の夏期操業には、5月に八戸から出港した漁船など計27隻(前年比1隻増)が着業している。産地関係者によると、漁は序盤から好調に推移。6月下旬に第1陣が帰港して以降、21日までに計15隻が水揚げしたが、多くが1万箱(一箱約13・5キロ)前後の「満船状態」で帰港している。例年だと、アカイカ操業を終えた漁船は日本海のスルメイカ漁に回るのがパターンだが、今期は「お代わり」を求めて初の2航海目のアカイカ漁に向かう船(20日現在、8隻)が出るほど漁模様のよさを表す。
 製品供給量は27隻の1航海目分と一部漁船の2航海目分を合わせ、4500トン前後になるとみられている。昨年夏期(3577トン)より2割以上多く、近年では2009年(5255トン)以来のボリュームとなる。浜値も底堅く推移。耳取り(胴肉)の中心サイズの21?25尾は初水揚時の10キロ当たり4500円から、21日現在では4510?4481円。[....]