2020年11月24日
■太平洋クロマグロの漁獲枠は同量に、一連の会合をウェブで開催
今年10月8日(木)に「中西部太平洋まぐろ類委員会(WCPFC)第16回北小委員会」が開催され、太平洋クロマグロの資源管理措置に関する議論などが行われました。
また、直前の10月6日から7日にかけて、太平洋クロマグロの管理に関するWCPFC北小委員会とIATTC(全米熱帯まぐろ類委員会)の合同作業部会が開催されました。本年は新型コロナウイルス感染症の影響により、一連の会合は全てウェブ形式で開催されました。
WCPFCは、中西部太平洋における高度回遊性魚類(マグロ、カツオ、カジキ類)資源の長期的な保存および持続可能な利用を目的とした地域漁業管理機関です。北小委員会は、主に北緯20度以北の水域に分布する資源(太平洋クロマグロ、北太平洋ビンナガ、北太平洋メカジキ)の資源管理措置について本委員会に勧告を行うWCPFCの下部組織です。
会合には北小委員会メンバーとして日本、中国、韓国、台湾、フィリピン、米国、カナダ、フィジー、バヌアツ、クック諸島、IATTCメンバーとしてEUおよびメキシコ、またNGOなどがオブザーバーとして参加しました。
我が国からは太田水産庁資源管理部審議官、宮原農林水産省顧問(北小委員会議長)ほか、水産庁、外務省、国立研究開発法人水産研究・教育機構および業界の関係者が出席しました。
主な会合結果は以下のとおりです。
(1)太平洋クロマグロの資源管理措置
現行措置の見直しについて議論が行われました。「増枠」については合意が得られず、来年の漁獲枠は本年と同量とすることが合意されました。また、以下の管理措置の1年間延長が合意されました。
(ア)漁獲枠の17%を上限とした未利用分の繰越
(イ)小型魚の漁獲枠の大型魚への振り替え
(2)北太平洋ビンナガの資源管理措置
現行の措置について変更はありませんでした。
(3)次回(令和3年〈2021年〉)の北小委員会の開催地
日本(日程未定)で開催されることとなりました。
(水産庁国際課)