「漁村の崩壊も」水産改革に反対続出、愛媛の系統総会

2018年6月18日

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「言いたいことは言う」と水産改革への異論に言及する平井JF愛媛漁連会長

 愛媛県の漁協系統団体総会が14日に松山市内で開かれ、政府方針となった「水産政策の改革」に危機感を表明する声が相次いだ。特に漁業権の優先順位撤廃の部分に対し「今後の県内養殖業に大きな影響が懸念される」と不安感が広がっているという。
 JF愛媛漁連(平井義則会長)の総会では、議事の最後に海面魚類養殖に半世紀以上関わってきた佐々木護JFうわうみ漁協組合長が「区画漁業権は漁業者が守ってきた。(継続利用の原則があっても)大企業が参入すればバランスは崩れる。零細漁業者の心配は大きい」と問題提起。「このままでは漁村の崩壊にもつながりかねない」と訴えた。
 JF宇和島漁協組合長でもある平井会長も「難しい問題」としながら、「タイやブリは国のガイドラインに従い、生産調整をしながら価格を維持している」とくぎを刺した。沖合での養殖は「漁船漁業に影響が出かねない」として、今後は「(県漁連として)言いたいことは言う」と述べ、必要なことは主張をしていく姿勢を明確にした。愛媛県漁業共済組合の総会では、県魚類食協議会長も務める竹田英則組合長(JF久良漁協組合長)が冒頭あいさつで言及。「トップダウンで決められたのか、あまり情報が入ってこない。見る角度によって解釈も変わってしまう」と現場の戸惑いを代弁した。[....]