2021年3月17日
■クロマグロは20年と同量に、メバチなど現行措置1年延長
2020年12月9日?15日まで、「中西部太平洋まぐろ類委員会(WCPFC)第17回年次会合」がウェブ会議で行われました。会議には、日本、米国、EU、中国、韓国、台湾、豪州、ニュージーランド、太平洋島嶼国(パプアニューギニア、ミクロネシア連邦など)などの26か国・地域が参加しました。
我が国からは、太田水産庁資源管理部審議官(我が国代表)ほか、水産庁、外務省、国立研究開発法人水産研究・教育機構水産資源研究所および関係業界の関係者が参加しました。
主な結果は以下のとおりです。
1.太平洋クロマグロの資源管理措置について
20年10月の「北小委員会」でとりまとめられた以下の資源管理措置が採択されました。
(ア)21年の漁獲枠は20年と同量(日本:小型魚4007トン、大型魚4882トン)
(イ)以下の特例措置を1年延長
a)漁獲枠の未利用分の繰越率の上限を、漁獲枠の5%から17%へ増加。
b)小型魚の漁獲枠を、大型魚へ振り替えることが可能
2.メバチ・キハダ・カツオの資源管理措置について
現行の資源管理措置の見直しについて議論が行われ、現行措置の1年間延長が合意されました。
《参考1》太平洋クロマグロの現行の資源管理措置
(ア)親魚資源量を24年までに、少なくとも60%の確率で歴史的中間値まで回復させることを暫定回復目標とする。
(イ)30キロ未満の小型魚の漁獲量を、02?04年の平均水準から半減(我が国は8015トンから4007トンに削減)。
(ウ)30キロ以上の大型魚の漁獲量を、02?04年の平均水準から増加させない(我が国は4882トン)。
《参考2》メバチ・キハダ・カツオの現行の資源管理措置
(ア)まき網漁業
措置 21年の措置
FAD(*)禁漁期間 EEZ内 3か月
公海 5か月
操業日数制限 公海・EEZ別、国・地域別に上限を設定
FAD個数制限 1隻あたり常時350個以下
*FAD(集魚装置)
(イ)はえ縄漁業
我が国メバチの漁獲枠が1万8265トン。
(水産庁国際課)
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