「アイゴ缶詰」いける、長崎鶴洋高校が商品化し試食会

2018年3月12日

アイゴの缶詰を試食し評価する参加者たち

 磯焼けの一因であるアイゴの駆除と藻場再生を目的に、長崎鶴洋高校(557人、道渕忠之校長)は2日、長崎市内の同校でアイゴを原料に試作した缶詰の試食会を開き、商品化への可能性を探った。
 高校生が地元の問題である磯焼け、藻場再生へ理解を深め、県水産業の活性化に役立てようと企画し、教員5人が独自のレシピで手作りしたアヒージョ、和風ゼリー寄せ、バジルソース和え、和風スリ身あんかけなど8種類の缶詰商品を試作提供。県水産部、長崎市、県漁連、県信漁連、漁協、料理学校などの関係者約20人が参加、試食した。
 アイゴの缶詰への商品化は、食害魚による磯焼け被害が広がっていることから、食害魚の食用化に取り組むOBで元JF長崎漁連職員の西崎茂一氏が提案。臭みが強いアイゴが適切な下処理で上品な白身魚として使えることを確認、製造実習の一環として缶詰の製造実習を新年度にスタートさせる。
 試食した参加者は「アイゴ特有の臭みがなく、上品な白身魚の風味が味わえる」「幅広いバリエーションが手軽に楽しめる」と好評だった半面、「臭みを消すべきか残すべきか迷うところ」などさまざまな感想が出された。「商品化へ一歩前進した思い」と吉田博文教諭は話している。[....]