[1062]◆インド洋マグロ類委員会(IOTC)第20回年次会合の結果について◆

2018年12月5日

 去る5月21日から25日まで、タイのバンコクにおいて開催されましたインド洋まぐろ類委員会(IOTC)第22回年次会合の結果についてお知らせします。
 今回の会議では、科学委員会から資源状態が良好でないと指摘されているカジキ類について、既存の保存管理措置に代わる措置としてEUから提案されました。関係国による議論の結果、インド洋全体の総漁獲量制限の設定、60センチ以下の魚体の船上保持の禁止等が採択されました。
 また、はえ縄漁業で混獲されるヨシキリザメについて、EUより、管理措置としてヨシキリザメの漁獲を2015年レベルから増加させないとの提案がなされました。議論の結果、漁獲量を正確に把握するため、漁獲データ報告体制の向上を図りつつ、2021年に実施される資源評価の結果を踏まえ、必要な措置を検討することが採択されました。
 このほか、日本とEUの共同提案として、IUU(違法・無報告・無規制)漁業対策の強化のため、他の地域漁業管理機関等のIUU漁船リストに掲載された漁船について、IOTCのリストにも掲載する措置が採択されました。
 なお、科学委員会から資源状態が良好でないと指摘されていて、昨年の年次会合で保存管理措置が設定されたキハダマグロについては、見直しは見送られ、現行措置が継続することとなりました。
(水産庁国際課)
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