<豊洲市場・水産物流通の心臓部[10]>番外編・築地魚河岸

2021年6月25日

晴海通りから撮影した生鮮市場「築地魚河岸」小田原橋棟の外観。プロの買出人向けと一般人向けの2つの顔を併せ持った施設

 東京・豊洲市場の前身の旧・築地市場場外に、銀座を有する中央区の生鮮市場「築地魚河岸」はある。築地の活気と賑わいを将来に継承する施設として出発。豊洲でも営業する仲卸業者らの店約50が1階に並ぶ。豊洲で仕入れた生鮮品を早朝はプロ向け、午前9時から一般向けに販売する。第10回は番外編として、築地魚河岸事業協議会理事長を務める豊洲のマグロ専門仲卸、㈱樋栄の楠本栄治社長(66)を取り上げる。

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 中央区が用意した「築地魚河岸」に入場を決めたのは、当時の新橋や日本橋、京橋、銀座といった徒歩や自転車で仕入れに来ていたお客さまからの「豊洲市場は遠すぎる。行きたくない。行き来するのが大変だ」というお声を多く聞いたからだ。[....]