<水経塾>インド洋に出没したクロマグロ

2022年5月19日

オマーンの沿岸域で2017年5月にはえ縄で漁獲された太平洋クロマグロ(全長250センチで、尾叉長は224センチ、体重237キロのオス)

 元来クロマグロはインド洋にまれに迷い込むことはあるが、常時分布することはないことになっている。ところが、最近、インド洋熱帯域でクロマグロを漁獲したとの報告が相次でいるとする論文が出された(Antonio Di Natale et al.,〝UNUSUAL PRESENCE OF BLUEFIN TUNA IN THE GULF OF ADEN AND IN THE  INDIAN OCEAN〟〈インド洋とアデン湾におけるクロマグロの特異な存在〉、8th Working Party on Temperate Tunas〈WPTMT〉’13-15 April 2022,IOTC-2022-WPTmT08DP-)。このような相次ぐ出現報告は近年調査研究が進歩した結果なのか、あるいは過去にもあったが、報告されていなかっただけのことなのかは不明である。今後の成り行きを注目したいが、もしこのような報告が続けばクロマグロの生態や生態系に何らかの変化が生じている可能性もあり得る。[....]