[1099]2020年サンマ漁業のロシア、水域における操業上の注意について

2020年8月17日

 今年も、サンマ漁業の出漁の時期を迎えました。漁業者の皆様におかれましては、今年もロシア水域での操業を予定されていることと思います。

 2020年のロシア連邦200海里水域における漁獲割当量は、19年12月の第36回日ロ漁業委員会における交渉の結果、全体の漁獲割当量は9万1062.16トン(前年対比1万2500トン増)、棒受網漁業のサンマは7万1077.4トン(1万1927.4トン増)、スルメイカ716トン(100トン増)、サバ1666トン(357.38トン増)、マイワシ2373.9トン(502.92トン増)と決定されました。

 海区は従来からあったⅡ区が「Ⅱ-1区」と「Ⅱ-2区」に分割され、それに伴い漁獲割当量も海区毎に配分されました。(上記の漁獲割当量は、Ⅱ-1区とⅡ-2区の合計です。)また、19年より、カタクチイワシの漁獲量はマイワシまたはサバに含まれることとなっています。カタクチイワシの混獲は、マイワシとして計算するようにお願いいたします。

 サンマの許可隻数枠は、前年と同様313隻です。トン数階層別では、30トン未満船が185隻、30トン以上50トン未満船が25隻、50トン以上100トン未満船が15隻、100トン以上350トン未満船が88隻になっています。それでは、具体的な注意事項について申し上げます。

 一つ目に、海区がⅡ-1区とⅡ-2区に分割されましたが、操業日誌へは「従来通りⅡ-2区のページに海区を分けずに記載する」こととなります。Ⅱ-1区のページは使用しないでください。

 二つ目に、操業日誌およびSSDの報告対象日は、急遽ロシア側の指示によりこれまでの方法と変えて1日前倒しして記載することとなりました。具体的には「報告対象日が8月10日」の場合、操業日誌には「8月10日12:01~8月11日12:00」の操業行為と漁獲量が記載されます。SSDはシステムの修正で対応しています。

 三つ目に今年から「サンマ発泡製品、サンマ冷凍製品、スルメイカ冷凍製品を製造する際は、原魚換算係数を使用しなければならない」こととなりました。製品の重量は、SSDで報告されますが、SSDシステムに漁獲物(原魚)の重量を入力すれば自動で計算されます。操業日誌は従来と異なり、製品の重量は記載せず漁獲物(原魚)の重量を記載してください。サバおよびマイワシで原魚以外の製品を作ることは違反となりますので、ご注意ください。

皆様のご苦労とご努力により、年々違反件数は減少しております。しかし、ロシア水域操業においてロシア側の厳しい取締体制は変わらないと思われます。全さんまの作成した「さんま漁業操業のしるべ」および付属書を熟読していただき、操業日誌記載時の記入ミスなどのケアレスミスに注意を払うようにお願いします。

 皆様のご努力により、SSD・入出域通報(公海への無害航行を含む。)の送信については、スムーズな運用が行われるようになりました。しかし、入出域通報と公海通報を間違って取り消すミスが起きています。十分に注意をしてください。

 入出域の臨検は今年も混雑が予想されます。入域船はチェックポイントの西側に、出域船はチェックポイントの東側に並んで、臨検を受けてください。チェックポイントでの監視船へのVHF16chの呼び出しは、「しるべ」31ページのルールに則り、きちんと呼び出してください。船舶位置情報(VMS)の欠落への対処として、位置報告控えをつけていただいております。控えは2時間毎に記録をお願いします。(昨年の6時間毎から再度2時間毎に変更されました。)

 18年からデジタル式秤(証明書付)を積むことが義務付けになり、日本語の証明書だけでなくロシア語訳の証明書も船内に保持する必要がありますのでご注意ください。また、今年より日本語の証明書はコピー(全さんまの証明、押印したもの)でも可となりました。アナログ式秤(証明書付き)は、証明書のロシア語訳は必要ありません。

 漁期中に公海操業をする場合、NPFC条約水域で取締船から検査があるかもしれません。「しるべ」の185・186ページを参考に乗船検査を受けてください。

 最後になりますが、皆様のロシア水域での無事故操業と豊漁を祈念しております。

(全国さんま棒受網漁業協同組合)