イカナゴ、6年禁漁も回復せず 

2021年11月25日

 水産庁は22日、農林水産省内で太平洋広域漁業調整委員会の第30回太平洋南部会を開き、伊勢湾・三河湾でイカナゴの操業禁止を担保する委員会指示の発出を、一時停止することとした。来漁期に向けた漁期前調査では仔稚魚が採取されていないが、仮に状況が好転しても過度な漁獲圧がかかる可能性が極めて低いと判断したため。ただし、6年間の禁漁でも資源が回復しないことに、早急な原因解明を求める意見が出た。

          ◇          ◇          ◇

 太平洋広域漁業調整委員会は、同海域のイカナゴ資源を漁獲対象とする愛知県と三重県が、禁漁を決定・実施する担保措置として、2016年からイカナゴ残存資源の20億尾確保を目的に、操業を禁止する委員会指示を発してきた。だが漁期前の加入量調査では、18年以降にイカナゴ仔稚魚の姿を見つけることすらできていない。[....]