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「結構想」に着手

2016年3月22日

 私のブログ「本音で語る資源管理」で紹介している「結構想」に試験的に着手した。この狙いは、都市部の高齢者が、漁村で漁業の手伝いをすることを通じ、都市部の高齢者と漁村がともに助け合う「結」の関係を構築することを目的とするものである。

 発想のきっかけは、私の漁業現場での経験にある。「都市部の高齢者が漁村に住み漁業の手伝いをすることが生きがいになるはず、一方、漁業者にとっても簡単な作業を手伝ってもらえることのメリットは必ずある」と考えたからである。しかし、労働報酬もなく往復の交通費も自己負担で漁村に手伝いに来る「もの好き」は佐藤さんくらいしかいないと、漁村の皆さんに相手にされていなかっただけに、本当に実現できるか不安があった。

 しかし、この世の中にはもの好き(失礼)ではなく「立派な人」がいた。61歳から73歳までの男性4人、女性1人の方に3泊4日で、答志島でのワカメの養殖の陸上作業を、お手伝いいただくことができた。その結果の評価はこれからであるが、私としては、「結構想」には実現性があると自信を得たところである。

 ところで、今回の試みで私がありがたかった参加者の感想は、大手自動車会社で海外工場の立ち上げや運営の仕事をされていた70歳の方の言葉「私は、マスコミが報道する農協批判の記事を読んでいて、正直漁協も同じかと思っていた。しかし、今回、漁業生産活動に密着した漁協の仕事と漁業者との緊密な関係を目の当たりにし、漁協への認識は一変した。このような試みを通じ、多くの国民に漁業現場を経験してもらうことでマスコミのうそに気付いてもらうことが必要と思う」であった。また、73歳の元教師の女性の「日本の農業や漁業は非常に大切な産業と思っており、今回この話を聞いてぜひ参加したいと思った」の言葉には、国民には私たちの味方もおられると、心から感謝せざるを得なかった。