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軽減税率を求める声明

<声明文>

知識には軽減税率の適用を ―どこでも、誰でも、容易に情報を入手できるために

2013年1月 日本新聞協会

 新聞は、国の内外で日々起きる広範なニュースや情報を正確に報道し、多様な意見・論評を広く国民に提供することによって、民主主義社会の健全な発展と国民生活の向上に大きく寄与しています。

 民主主義の主役は国民です。その国民が正しい判断を下すには、政治や経済、社会など、さまざまな分野の情報を手軽に入手できる環境が重要です。欧州各国では、民主主義を支える公共財として一定の要件を備えた新聞、書籍、雑誌にゼロ税率や軽減税率を適用し、消費者が知識を得る負担を軽くしています。「知識には課税せず」「新聞には最低の税率を適用すべし」という認識は、欧米諸国でほぼ共通しています。

 また、近年、いわゆる文字離れ、活字離れによってリテラシー(読み書き能力、教養や常識)の低下が問題となっています。国や社会に対する国民の関心の低下が懸念される状況です。国民のリテラシーが衰えていくことは、国の文化政策としても好ましいことではありません。知識への課税強化は確実に「国のちから」(文化力)の低下をもたらし、わが国の国際競争力を衰退させる恐れがあります。

 先に新聞協会が実施した調査では、8割を超える国民が軽減税率の導入を求め、そのうち4分の3が新聞や書籍にも軽減税率を適用するよう望んでいます。戸別配達制度により、わが国の新聞普及率は世界でもまれな高い水準にあります。今後も国民がより少ない負担で、全国どこでも多様な新聞を容易に購読できる環境を維持していくことは、民主主義と文化の健全な発展に不可欠です。

 新聞協会は新聞に軽減税率を適用するよう求めます。あわせて、国民に知識、教養を普及する役割を果たしている書籍、雑誌、電子媒体についても軽減税率を適用するのが望ましいと考えております。

以 上

 日本新聞協会(会長=秋山耿太郎朝日新聞社取締役会長)は1月15日、新聞、書籍、雑誌には消費税の軽減税率を適用するよう求める声明を公表した。声明は、知識への課税強化は国の力を衰退させかねないこと、欧州では民主主義を支える公共財として新聞などの活字媒体には課税しないという共通認識があることを指摘している。

 その上で民主主義社会の健全な発展と国民生活に寄与する新聞を、全国どこでも容易に購読できる環境を維持することが重要であるとして軽減税率の適用を求めている。

 付加価値税の標準税率が二桁を超える欧州でも、新聞に対する税率は、英国、ベルギー、デンマーク、ノルウェーはゼロ税率となっているほか、フランス2.1%、スペイン・イタリア4%、ドイツ7%など、主要国では一桁に抑えられている(別表)。新聞協会が昨年11月に実施した調査でも、8割を超える国民が軽減税率の導入を求め、そのうち4分の3が新聞や書籍にも軽減税率を適用するよう望んでいる。

 また、同声明は国民に知識、教養を普及する役割を果たしている書籍、雑誌、電子媒体にも同様の措置をとることが望ましいとの考えを示している。

欧州各国の付加価値税

※日本新聞協会調べ。2012年7月現在

欧州諸国における付加価値税率(欧州委員会の資料などをもとに作成)

軽減税率調査の概要

1)地 域 全国
2)調査対象 満20歳以上の男女4,000人
3)調査方法 調査員による個別面接調査(オムニバス)
4)抽出方法 層化3段無作為抽出法
5)実施期間 2012年11月2日?11日
6)回収数(率) 1,210(回収率30.3%)
7)実 査 中央調査社

 日本新聞協会は、消費税が引き上げられた際の軽減税率導入についての調査を昨年11月に実施した。その結果、生活必需品などの税率を低くする軽減税率を日本でも導入することについて肯定的な人は84.0%で、否定的な人は10.3%だった。

 さらに、導入に肯定的な人のうち、新聞・書籍も軽減税率の対象にすることについて肯定的な人は75.3%、否定的な人は20.3%だった。

 調査は、全国の満20歳以上の男女4000人を対象に個別面接調査(オムニバス)で実施、回収率は30.3%だった。