Vol.25  猫は日本の魚食文化の脇固める?!

「猫が魚を食べる」のは魚食文化の日本ならでは

 “猫の餌=魚”というのは、どうやら日本のように魚を日常的に食す国の独特の文化らしい。漫画・サザエさんの影響ではないが、日本では一般的に猫は魚を食べるものだと思われがちだが、海外の特に米国内陸部などのキャットフード事情は、チキンなど肉系が主だという。もしかしたら、日本の猫は魚食文化の脇を固める大事なユーザーかもしれない。今回はちょっと異色の人以外の魚食事情について迫ってみた。

カツオの相場高騰はペットフードも深刻

 日本のペットフード市場は約2640億円(2011年)規模といわれる。成長産業かと思いきや、ペットフードの出荷額(ペットフード協会調べ)でみると、09年をピークに漸減傾向にあり成熟市場だという。その背景には、ペットの小型化が進み、室内飼いが増え、全体的には寿命が延びてはいるが、高齢化も同時に進んでいるため、一匹当たりの食べる量が減ってきているのが背景だと思われる。

 今回の話題は、日本で魚の消費が多い猫用ペットフードが中心だが、基本的に猫用缶詰は人用缶詰などを生産する際に出る魚の副産物から作られている。缶詰製造時に、マグロやカツオの白身以外の利用されない血合肉(血液と同じ色素成分が含まれ、栄養成分的には白身肉より多くの有用成分を含む)を使用したものが主体であったが、「ペットは家族の一員であり、安心でおいしい食事を与えたい」といった飼い主のニーズから、人用と同じ白身肉主体の缶詰が増えてきているという。その結果、以前は競合することがなかった原材料が競合することにもなり、人用の生産次第で、ペットフードにも影響が出てくるようになってきた。現在のカツオ相場の高騰は、実は猫の食事にも深刻な影響を与えていることにもなるのだ。

飼い主のニーズで原料に変化

「原料事情は厳しい」とアイシアの高屋グループリーダー

 「黒缶」で有名なマルハニチログループのペットフード会社・アイシアでは、扱いの9割以上が猫用のペットフードで、最近は使いやすく、リーズナブルなレトルトタイプが人気だそうだ。同社では、北里大学との共同開発により“猫の心の健康維持をサポートするペプチド”を配合した商品「Miaw Miaw」のドライタイプ商品とウェットタイプ商品を今春新発売する。ペットのライフステージ別、状態別など、今後はさらに細かく対応した商品開発も予定している。営業企画部マーケティンググループの高屋睦広グループリーダーは、「原料の値上がりも大変だが、今後は資源的なことを考慮すると、水産資源のみに頼るのは厳しい。これまで使っていなかった水産原料の模索や魚以外の原料も検討していくことになるだろう」と、ペットフードの原料事情も実は厳しいようだ。

 魚食を支える大事なユーザーとして何とか猫にもがんばってもらわニャ。

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