Vol.100  あの手この手で魚食提案「100号記念」本紙記者座談会

100回の連載から魚食トレンドの変化もみえてくる

 2011年2月から毎月1回のペースで連載している「魚食(うぉーく)にっぽん」が、今回で100号に到達した。「水産業界人に向けた魚食普及ページ」をコンセプトに、毎月異なるメインテーマと年間を通じた3つの企画コーナーで、魚の売り方や食べ方、広め方の提案をしている。創刊号から担当する記者4人の座談会で近年の魚食事情を振り返るとともに、今後発展が期待できる分野など紹介する。

ブームの発信源に

捌いて食べる楽しさも伝えていきたい

◇印象に残る回は。

◆黒岩/煮魚や汁物とも違う調理「湯煮(33号)」は、当時レシピが広まっておらず、インターネットでこの記事を検索した人の多さに驚いた。

◆浮須/1分動画(79号)も、いいタイミングで活用できた。食トレンドから魚に関連付けたテーマだったが、今は定着していると感じる。「すしテレポーテーション」(90号)は、続編を期待してください。

◆本田/コンビニおにぎりに使うノリは、養殖法で大きく2種類ある(62号)ことが意外に知られていないと知り、ノリ担当記者として新たな気付きを得た。

◆八田/サブカルチャーやオタク文化から発展させた回は、いろいろな意味で反響があった。

◆黒岩/今考えると「もえキャラ営業」(10号)は、振り幅の広い魚食提案ができる、きっかけの回ともいえる。

◇1年間と想定した企画が100号も続いた理由はここにあったか。

◆浮須/「ネコも魚食を担う」(25号)の切り口も、初期の発想では出なかった企画でしょう。

◇連載初期と比べて魚食はどう変わったか。

◆浮須/電子レンジで加熱調理する料理が確実に増えて、魚に触らなくても焼き魚や煮魚を食べられるようになってきた。

◆本田/コンビニにも魚商品が並ぶようになり、手軽に魚が食べられる。出来合いの惣菜や料理もおいしくなっている。

◆八田/一人暮らしで調理が面倒というマイナス要素を逆手にとった、「お一人様メニュー」の回もあった(13号)。

◆黒岩/交流サイト(SNS)の発達で、おいしいものを顔見知りの友人・知人以外とも共有できる。サバ食ブーム(96号)にもつながったのでは。

◆本田/ほかのメディアに注目されることで一般の消費者にも情報が伝わる。ねり製品の効果(34号)を探った回もあった。今、話題となっているカニ風味カマボコなどの販売増に貢献できていればうれしいが。

◆八田/うぉーくの過去記事には、一般メディアからの問い合わせも多い。常に話題の発信源になればという気概でやっている。

◇今後、成長しそうな魚食シーンとは。

◆黒岩/学校給食は各校に焼き機を導入して、熱々を食べさせるくらい本気になってほしい。完全米飯給食(37号)にしたことで、魚の登場回数が増えた事例もある。

◆本田/八景島シーパラダイス(27号)のように首都圏で見て、釣って、食べる場は使えるはず。今は学校で海や水産を学ぶ時間が少ないと思う。子供たちが遠足や課外授業などで漁村に行き、おいしい魚を食べる機会があるといい。

◆八田/「くさやバー」(87号)など、専門店化した飲食店が元気だ。

◆浮須/「へえ」とか「おっ」と思えるものは食べていて楽しいし、話題づくりにしやすい。SNSの発達で誕生した新しいトレンドともいえる。

◇今後の紙面展開は。

◆八田/最近の回は「特別な時に食べる魚」を強調しすぎてはいないか。

◆浮須/日常で食べるという視点では、冷凍魚の食べ方(23号)などがあったが、確かにこうした提案は減った。改めて深掘りしてもいいだろう。

◆黒岩/一方で水産経済新聞の読者に向けた紙面である以上、業界人の目線も欠かせない。

◆本田/魚に興味がある人の意識を、もう少し高める仕掛けも必要か。

◆浮須/引き続き、いろいろな切り口で魚食を提案していきます。

過去のメインテーマ記事は水産経済新聞社のホームページから閲覧できます。

「うぉーく」は主にこんな人たちが執筆しています

◆浮須/週末、車で鮮魚専門店に行くのが楽しみ。結果、おいしそうな魚惣菜をついつい買ってしまい、なかなか料理するに至らず。

◆八田/食費を削って趣味に走るサブカル系にありがちな、食に無頓着なタイプ。魚を食べるにしても、手間がかからない外食で。

◆本田/うまいかどうかは別として、料理が息抜き。産地や鮮魚売場などで新鮮な魚をみると、テンションが上がってしまう。

◆黒岩/ととけん1級保持者で、過去に居酒屋の板長さんになりかけた。魚食が日常過ぎて「消費拡大」と言われてもピンとこない。

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