【ととけん】2019年9月問題
Q1.“ママ(飯)をカリ(借り)にいくほどおいしい”ことに由来するママカリは、初夏のうちは骨や皮がやわらかく、秋になると脂がのってきます。小骨をやわらかくして食べやすくした酢漬けが岡山名産にもなっているこのママカリの標準和名を選びなさい。[2010年(第1回)3級(初級)から]
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【解答】?サッパ
【解説】コハダ(コノシロ科)に似た魚で、コノシロよりサッパリしているのでサッパという名がついたといわれる。夏から秋にかけて獲れたサッパに塩をふり、酢漬けにする。ママカリの酢漬けをのせた寿司は岡山名物の駅弁。
Q2.健康効果が高いと注目されている海藻。正式名は聞き慣れていなくても、秋田のギバサ、新潟のギンバソウ、富山のナガラモと言われれば、「味噌汁に入れたり、酢の物にしたりして、ねばねばのあれ!」と、合点される方も多いはず。この海藻の標準和名を選びなさい。[2018年(第9回)2級(中級)から]
?アカモク
?ウミブドウ
?ガゴメコンブ
?フトモズク
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【解答】?アカモク
【解説】ホンダワラ科の海藻、アカモクは、北海道の一部を除く日本各地に生えているが、ご当地ネームを持つぐらい愛されている一方で、まったく見向きもしない地域もある。その理由は、強すぎる生命力にあるらしい。気泡が連なる稲穂状の茎は長さ数メートルもあり、そこに細かな葉が付いているため、漁網やスクリューに絡みついて、アカモクならぬ「邪魔モク」と揶揄されることもあったのだ。アカモクはミネラル、食物繊維が多く、なかでも海藻の粘り気の元であるフコイダンの含有量が豊富で、免疫力アップに期待大である。また、抗酸化作用、抗肥満作用で注目されるフコキサンチンは、海藻中でトップクラス。どちらも覚えづらい名前だが、微量成分が体に効き、風味をもたらすことは、健康と長寿食を心がける現代社会では覚えておきたい知識だ。
Q3.富山県射水では2016年より官民連携である魚の完全養殖を手掛け、生食での利用のほか、近年輸入ものに頼っていた「ますの寿司」の再内製化を目指しています。この魚を選びなさい。[1級(上級)から]
?サクラマス
?サツキマス
?ビワマス
?ニジマス
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【解答】?サクラマス
【解説】沿岸よりわずか10kmで1000mの急深な地形が現れる富山湾には、暖流と寒流が流れ込み、多種多様な魚が訪れる。こうした恵まれた環境ゆえに海面養殖を行うことはなかったが、近年サクラマスが激減し、「サクラマスをもう一度食卓に」を合言葉に2016年に「射水サクラマス市場化推進協議会」が発足し、2年で成魚として出荷できる安定した生産を行えるようになった。この「いみずサクラマス」には富山のソウルフード「ますの寿司」のオール射水産化への期待が大いに寄せられている。また、庄川の伏流水と富山湾の海洋深層水を使用することで寄生虫がつきにくくし、生食を可能にした。さらに、骨や内臓も「魚醤」の原材料にするなど、余すことなく活用されている。
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