【ととけん】2019年5月問題
Q1.東京湾にほど近い釣船宿の店先に、その年になってはじめてアジとキスの2本ののぼりが立ちました。この時期を選びなさい。[2018年(第9回)3級(初級)から出題]
?3月
?5月
?9月
?11月
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【解答】?5月
【解説】こののぼりを見たのはゴールデンウイーク明けのこと。アジとキスの文字が染めぬかれたのぼりを見ると早くも夏の到来を予感させる。アジは通年おいしいが、脂がのってくるのは春から夏。キスは「6月のキスは絵に描いたものでも食え」といわれるほどで、産卵前の初夏に旬を迎える。次にこののぼりが代わったのは9月のことで、アジはそのまま、キスに代わってハゼの文字が風にはためいていた。
Q2.江戸前のすしダネの分類に「赤身」と「白身」、そして「光りもの」という独特のグループがあります。皮目が光っているからそう呼ばれ、今も東京湾でとれる魚も。光りものに分類されない魚を選びなさい。[2018年(第9回)2級(中級)から]
?カツオ
?コハダ
?キス
?サヨリ
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【解答】?カツオ
【解説】初夏の香りと秋の濃厚な味、年に2度のシーズンをもつカツオは、マグロと並ぶ赤身魚の代表格。江戸時代後半、文政年間(1818?30年)に誕生したという江戸前の握りずし、それをささえたのが東京湾でとれる小魚だ。酢でしめたり昆布でしめたりしたのが光りものと呼ばれるグループ。今は皮をはいで使うものがあるが、当時はしっかりしめたので、皮つきで食べた。皮がちょっと光る、そこでついた名前だろうが、光りものは江戸前鮨の原点でもある。???のほか、アジ、イワシ、ニシン、サンマ、サバ、カスゴ(春子―マダイやチダイの幼魚)などが光りものの代表。
Q3.世界中の有力漁場のなかでも、とくに漁獲量の多い優良な漁場として、世界三大漁場と呼ばれる地域があります。これにはあたらない海域を選びなさい。[2018年(第9回)1級(上級)から出題]
?カナダ・ニューファンドランド沖
?三陸・常磐沖
?北海・ノルウェー沖
?大和堆海域
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【解答】?大和堆海域
【解説】大和堆は男鹿半島(秋田県)の西約400km、能登半島(石川県)の北北西約300km、日本海のほぼ中央にあるスルメイカやアマエビの好漁場。昨年、北朝鮮籍とみられる400から500隻もの密漁漁船が確認され、一躍その名が知られた海域。世界三大漁場は水産庁の定義によると、北米東海岸の北大西洋海域(?)、三陸・常磐沖を中心とする北西太平洋海域(?)、アイスランド、イギリス、ノルウェー近海の北東大西洋海域(?)を指す。大陸棚や、寒流と暖流が出合う潮目の存在によってもたらされる漁業資源の豊富さが大漁場を形成しているといわれる。?は北米東海岸のグランドバンク(大陸棚)の存在と、ラブラドル海流(寒流)とメキシコ湾流(暖流)が出合う海域。日本の三陸・常磐沖では寒流の親潮と暖流の黒潮が交わる。?でも東グリーンランド海流(寒流)と北大西海流(暖流)が北海海域で潮目をつくる。三大漁場形成の背景にはもうひとつ、海棲(かいせい)生物を食べる食文化をもった後背(こうはい)人口の多さと漁法・漁船の近代化など消費側の理由もあるという。
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