IWC総会、日本提案を否決

2018年9月19日

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提案を説明する日本政府団

 ブラジル・フロリアノポリスで10日から開かれていた第67回国際捕鯨委員会(IWC)総会は、鯨類資源の持続的利用派と保護派の溝を埋められないまま、14日閉幕した。組織改革を盛り込んだ日本提案が否決された一方で、保護中心のブラジル提案「フロリアノポリス宣言」が決議で採択されるなど、保護主義の色合いが強く表れた。
 日本案が投票に付され否決された直後、谷合正明農林水産副大臣が日本政府として公式表明し、日本提案に賛成した多くの国々に謝意を表わしたうえで、「IWCは日本が加盟した当時の国際機関から変質し、鯨類管理ができない機関になったと感じざるを得ない。日本は30年以上にわたり異なる意見にも耳を傾け、共存できるようあらゆる手を尽くした。しかし、今回の提案で反捕鯨支持国から極めて消極的な姿勢しかみられず失望した。今後ともIWCが科学的知見に基づいた鯨類の資源管理を全く拒否するのであるとしたら、日本は、締約国としての立場を見直し、あらゆるオプションを検討する」と表明した。[....]