ICTブイで海を見える化 NTTドコモ横井主査に聞く

2019年7月24日

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自らもICTブイ設置の手伝いに行くと語る横井主査

 NTTドコモは自社の情報通信技術(ICT)を活用して水産業に役立つ技術を展開している。養殖現場では海洋データをスマートフォンで確認できる「ICTブイ」の導入が進んでいる。地域協創・ICT推進室の横井優子主査に話を聞いた。

 ブイに搭載した計測器で測る海洋データはインターネット上に送られ、スマートフォン専用のアプリ「ウミミル」から確認できる。自動で表やグラフに変換されるので、海洋変化の把握や過去データとの比較がしやすい。計測するデータは水温や、ノリ養殖なら塩分濃度、カキ養殖だとクロロフィル、魚類養殖は溶存酸素(DO)など。求める情報に沿ってセンサーを組み合わせる。

 ともに開発した東松島の漁業者から「こういうものが欲しかった」と喜ばれた。評判は口コミで漁協から漁協へと広まっている。2017年度水産白書への掲載も周知につながった。

 次は海洋状態の「予測」ができるように開発を進める。8月のジャパン・インターナショナル・シーフードショーでも、開発の進捗(ちょく)状況を発表する。[....]