ARエビ18年漁獲過去最高を更新、対日失速も回復へ

2019年1月15日

 アルゼンチンの農産業省がこのほど発表したアカエビの2018年通期の水揚量は速報値で24万4066トンと、初めて20万トン超を漁獲した17年をさらに上回る結果となった。一方、日本の貿易統計によると、同国からのアカエビ輸入量は17年に2万1578トンで過去最高を記録したが、マーケットでダブつき感が出ていたため18年は買い控える商社が多く、11月までの貿易統計では前年同期比37・4%減の1万696トンにとどまっている。
 アルゼンチンアカエビは09年に5万3000トンを水揚げしてから毎年数万トンずつのペースで漁獲を伸ばし、17年は前年から40・7%増と大きく増やした。資源状況を心配する声も上がっていたが、現地情報では楽観的な見方が主流で、1年魚のアカエビを獲り切る懸念はほぼ聞かれない。
 昨年も17年並みの漁獲量となったことで、「天井」感もあり、このボリュームが続くと見込める。
 日本での販売も比較的安値で安定。量販店、業務ともに販売量は増えた。ただ17年8月から5か月連続で毎月3000トン近くを輸入した結果、国内相場は供給の多いL3(一キロ30?40尾入り)サイズから緩んだ。反動で18年は買い控える動きが強まり、相場は強含みへ転じた。[....]