<韓国・束草 多様化する漁港活用?>観光漁港目指す

2017年9月25日

大浦港の完成予想図。水上舞台や歩道橋など観光施設が設置される

 韓国も持続可能な漁港の発展に向けて観光など複合的な機能をもつ多機能漁港づくりが進んでいる。ソウル市内で9月14日に開かれた韓国漁村漁港協会主催の「第20回日韓漁港漁場漁村技術交流会議」終了後、日本側参加者らは韓国東海岸の江原道束草(ソクチョ)市を訪れた。一大観光漁港へ整備を進める大浦港や章沙漁村体験村など活用が多様化する韓国・束草の漁港地域を紹介する。
 束草市はソウルから約200キロの日本海に面し、北朝鮮との軍事境界線から約50キロの韓国東北地区にある。周辺には国立公園の雪獄山(ソラクサン)などがあり、韓国有数の観光都市だ。束草港、東明港、章沙港、外瓮峙港、大浦港と5つの港をもち、水産業、水産加工業が盛んで、スルメイカは韓国でも有数の水揚量を誇る。中でも大浦港は周辺に活魚を刺身で食べさせる食堂や、乾物などを販売する店舗がひしめき合い、年間240万人もの観光客が訪問する。市は街の活性化、漁業者の所得向上も目的とした多様な機能を備えた“観光漁港”づくりに取り組んでいる。
 最奥には円形の港があり、1300平方メートルの水上舞台、130歩道橋、噴水などを建設する予定で、円の形に沿うように魚介類を提供する食堂街が並び、一大レジャー地区が形成される見通し。[....]