<福島第一原発・廃炉の今[7]>築いた信頼、丁寧な議論を

2020年3月9日

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処理水を保管する溶接型タンクに埋め尽くされたように見える福島第一原発敷地内=代表撮影

 1時間47分の福島第一原発構内視察が3日間の最後の行程だった。全日程を終え、自身6年ぶりの原発の構内視察を振り返ると、問題が起きてからの後手後手の対応が目立っていた前回と大きく違っていると感じた。一部作業は遅れがちで燃料デブリ取り出しなどでの技術開発が追い付かない部分はあるが、一定程度のゆとりをもちつつ予防措置を打てる状況になったことが随所にうかがえた。

 構内を巡ったあとに福島第一原発大型休憩所の視察ルームに戻って行われた質疑応答でも、多核種除去設備(ALPS)小委員会が処理水の処分方法に関して行った先日の提言が話題となった。[....]