<水経塾>漁業権開放論行きつく先/鈴木宣弘東大教授

2017年10月19日

 漁業権開放論が規制改革の俎(そ)上に再浮上している。これは、一連の農林水産業の家族経営の崩壊、協同組合と所管官庁などの関連組織の崩壊、国内外の特定企業などへの便宜供与について、「総仕上げ」を敢行するという強い意思表示と理解される。日本国民の主権が実質的に奪われていくという取り返しのつかない事態に突き進むことだと認識する必要がある。[....]