<女性のチカラ>宮原むつ子大分魚市務課長/知識発信

2017年8月1日

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旬を逃さず変化に対応して魚情報を発信すると語る宮原さん

 定年を過ぎたが役員から「やめてもらっては困る」と強い要望があり、再任用で現職を続けている。山上誠二社長いわく「お得意さまや旬の魚の情報は、宮原さんに聞けば一発で分かる。

 大分市公設地方卸売市場の卸である大分魚市の総務としての業務の傍ら、2009年から1年近く「浜いちおし大分魚市魚情報」の作成を担当。大分で獲れる鮮魚の情報発信を任された。入荷した魚の写真を撮り「この季節にはこの魚を」と、価格や出荷形態のほか、調理アドバイスも添えた。

 日々カメラを持ち、市場内の見聞を続けた。仲買人から「この魚はどう? こういう食べ方もあるよ」との助言が相次ぎ、無事に業務を遂行することができた。

 自らの目から見て同社は、女性が働きやすい職場という。ただ、業務開始は朝5時30分と早い。子供に朝食を食べさせ、保育所へ送るのはご主人の仕事。「主人は大変だったと思います」と、家族への感謝の気持ちも忘れない。

 「アジは新しいのがあるとすぐに刺身にする。イサキは半身を刺身に、残りは煮付けて?」。市場人の誇りに、情報発信者としての経験が上乗せされたためか、いち押しの旬の魚を語る姿が誇らしい。[....]