<共済優績組合>JF海士町/Iターンが2割占める町

2019年2月28日

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一大ブランド「いわがき春香」。出荷の本格化を前にサイズ選別する作業員

 JF海士町漁協は島根半島の沖合70?80キロの日本海に浮かぶ隠岐諸島の有人島のうちで、島前(どうぜん)と呼ばれる3島の一つ、中ノ島一帯に広がる海士町にある。海士町は地域創生の成功モデルとして全国的に有名だ。昨年勇退した山内道雄前町長の指揮で取り組んできた行財政改革、特産品開発、教育の魅力化プロジェクトを通じて、町の産業振興と活性化に成功。多くの人々が移住を志す魅力的な町へと変貌を遂げた。2300人余りの島民うち今ではIターン者が2割を占める。 そんなIターン者の憧れを集めている海士町の中核的な産業が漁業だ。

 離島のため漁獲物のほとんどは、フェリーで約3時間の境港の魚市場へ持ち込んでいた。同じ魚種でも鮮度が落ちた。そんな現状を変えるため取り組み目覚ましい効果を上げたのがブランドガキ「いわがき春香(はるか)」の育成と、CAS凍結センターの建設による水産物加工事業の取り組みだ。

 隣の西ノ島で成功していたイワガキ養殖を参考に、種苗生産から育成・販売までの一貫生産という独自マニュアルに基づき養殖する体制を構築。首都圏のマーケットに浸透・定着させて、押しも押されもせぬ一大ブランドへと育てた。[....]