<全国青年・女性部会>戸倉カキ部会ら5者に大臣賞

2019年3月4日

参加者からの質問に答える農林水産大臣賞受賞者たち

 東京2月28日から開かれていた「第24回全国青年・女性漁業者交流大会」(JF全漁連主催)が1日に閉幕、全体会で各賞が発表された。

 農林水産大臣賞は、資源管理・資源増殖部門で宮城県のJFみやぎ志津川支所戸倉出張所カキ部会が受賞。東日本大震災後の再出発に際しイカダの数を3分の1に減らしつつ生産量を2倍にするカキ養殖を実現。分配の踏襲制をいったん白紙にして後継者の有無などで加算するポイント制を導入した。

 漁業経営改善部門では、浜の人手不足に対応した鹿児島・JF内之浦漁協所属の(有)昌徳丸が受賞した。曖昧だった作業時間や業務終了時刻を固定化し、社会保険の加入など働きやすい環境を整えた。

 流通・消費拡大部門で選ばれたのは、世界一透明性があり、信頼できるナマコブランドの創造を目指す、北海道・JFひやま漁協乙部支所ナマコ協議会。

 女性部の参加が最も多かった地域活性化部門では、三重・JF四日市市漁協富洲原支所市場運営グループ。存続の危機にある産地市場を守るため、女性を中心に値付けや販売、代金回収を行う、一般消費者向けの対面販売を導入した。水揚げと同時に販売が始まる流通は「究極の朝獲れ」と胸を張る。

 高度成長期の埋め立て事業で失われた漁場を回復させた神奈川・JF横浜市漁協が、多面的機能・環境保全部門を受賞した。[....]